朝日インテック株式会社は
大阪・関西万博 パソナグループパビリオン
PASONA NATUREVERSEのパートナー企業です。

パビリオンコンセプト

「いのち、ありがとう。」

大阪大学名誉教授・澤芳樹氏を
エグゼクティブプロデューサーに迎え、
「からだ・こころ・きずな」をテーマに
いのちの未来をさまざまな形で展示しています。

子どもからお年寄りまで、世界中すべての人たちが、
いのちを尊び、いのちへの感謝で包まれる、そんな世界を創りたい。

それがPASONA NATUREVERSEに込められた私たちの願いです。

展示テーマ

21XX年

未来のリモートオペレーションセンター

 リモートオペレーションセンターは、世界中の空飛ぶ手術室と超高速通信衛星で接続され、カテーテル手術、マイクロロボット手術、ロボット手術など患者様の状態にあわせて医師が遠隔で手術を行う、医療の司令塔です。リモートオペレーションセンターは、24時間365日、世界中のいのちをまもり続けています。

朝日インテックの挑戦

紡いだ技術を、すべての人へ

 私たち朝日インテックは、創業以来ワイヤーを中心とした技術を通して皆様のいのちを支える医療現場のサポーターとして尽力を続けています。その技術は医療従事者や患者様をはじめとする多くの方々のご支援により紡がれ続けています。
 この紡がれ続ける技術は、私たちの生命(いのち)として日々力強く脈動しています。皆様から与えられたこのいのちをすべての人に届けることが、私たちの願いであり、使命でもあります。あらゆる壁を超えて、夢と幸せのある日々を支えていきたい。そんな未来に私たちは挑戦します。

カテーテル治療とは?

 カテーテル治療(血管内治療、インターベンション)とは、血管の中の病気になった部分(病変)へ、それぞれの役割に適した医療機器を血管内を経由して運び、処置をするという、からだへの負担が少ない治療方法です。代表的な病変は血管の詰まりで、血流が阻害されてしまうことでその先にある細胞に栄養が供給されず、さまざまな病気を引き起こしてしまいます。カテーテル治療は血管の中を経由し、直接病変にアクセスして治すことができる安全で効率的な治療方法です。カテーテル治療に使う医療機器にはそれぞれの役割があります。代表的な役割として「運ぶ」、「広げる」があります。

1.運ぶ

ガイドワイヤー
ガイディングカテーテル

 血管の詰まりを治すためには、その場所まで治すための医療機器を運ぶ必要があります。この運ぶことを役割とする医療機器を「ガイドワイヤー」や「ガイディングカテーテル」といいます。初めにガイディングカテーテルで心臓の入口までガイドワイヤーの道のりを確保します。ガイディングカテーテルは筒状の形をしており、ガイドワイヤーを中に通して使います。そのほかにもガイディングカテーテルの中は治療に使うさまざまな機器が出たり入ったりを繰り返します。この出入りを、血管が傷つかないように保護することがガイディングカテーテルの主な役割です。心臓の入口までの道のりをこのガイディングカテーテルが決めた後、ガイドワイヤーが登場します。ガイドワイヤーはその先の道のりを担当し、一番乗りで病変に到着します。

2.広げる

バルーンカテーテル
ステント

 病変まで運ばれた治す役割をもった医療機器は、その詰まりの中から広がることで血液の通り道を確保します。この広げる役割をもった医療機器を「バルーンカテーテル」といいます。通り道ができると血流が改善されその先にある細胞に栄養が正しく行き届くようになります。 最後に、この広げた血管が元に戻らないように形を維持する医療機器を「ステント」といいます。ステントは網状の金属でできており、適切な大きさに常に広がり続けることで血液の通り道を保つことができます。

展示ゾーン解説

 カテーテル治療の「現在」「近未来」「未来」がそれぞれ体験できます。現在ゾーン、近未来ゾーンはゲーム感覚でカテーテル治療の基本技術や近い将来実現すると考えられる最先端の技術を体験していただける展示となっています。

2025現在ゾーンカテーテル治療「匠の技」

 現在ゾーンでは、現代で実際にカテーテル治療で行われているガイドワイヤーを使った血管の選択をゲーム形式で体験することができます。表示されたゴールを目指してガイドワイヤーを操作してみましょう!

ワンポイントアドバイス

 ガイドワイヤーはとても細く繊細な道具です。血管内を進めるには「押し引き」と「回転」のふたつの動作で操作します。ふたつ目の「回転」操作により、分岐した血管を選択することができます。ガイドワイヤーを回転させることで、血管の分かれ道を選びます。

豆知識

 実際の手術ではX線で撮影された2次元の白黒の画像を見ながら「造影剤」と呼ばれる薬剤を使って血管を映し出します。X線だけでは血管は映し出されないため、造影剤を注入した瞬間の映像を手掛かりに、医師は病変部に向かってガイドワイヤーを操作します。

 近未来ゾーンでは近い将来実現すると考えられる技術が活用された、未来のカテーテル治療が体験できます。近未来ゾーンは現代ゾーンと同じようにゲーム方式で体験することができます。あらゆる技術を駆使して分かりやすく表示された血管やその状態を確認しながら、近未来のカテーテル治療を体験してみましょう!

ワンポイントアドバイス

 可視化技術・可触化技術により3Dで表示された血管をガイドワイヤーで進んでいきます。コントローラーを操作することで、現代の操作に比べ、より簡単にガイドワイヤーを操作することができます。血管の壁にぶつからないように病変部まで進んでみましょう!

新たなテクノロジーの活躍

 近未来では「可視化」「センシング」「ロボティクス」とった3つのテクノロジーが広く普及し、現代医療と比べ高度な医療があらゆる場所で提供できるようになることが考えられます。可視化技術により現代のX線のような粗い画像ではなく、より直感的な画像の表示が可能となります。また、センシング技術により血管内や患者様の様々なデータ収集が可能となり、医師による診断精度が大幅に向上します。これらをロボティクス技術により、人の手による手術から超高精細なロボットのサポートによる手術へと進化し、より高度で安全な手術を実現することが可能になります。

1.センシング「超高感度磁気センサー」

 ヒト心臓から発生する非常に弱い磁場を多チャンネルの磁場センサーで磁場計測し3次元で表現します。電気よりも高い空間分解能・高い感度で心臓や脳の活動を可視化することができます。電流誘導磁気トモグラフィー(CIMT)により、電気を流し、電流密度の違いから人体内を可視化することも可能で、MRIのような人体の断面撮影を簡易的に実施することができます。また、X線のように放射線を照射しないため被ばくしないメリットがあり、患者様や医師への体の負担を大幅に減らすことができます。

2.可視化技術「ナビゲーションシステム」

 従来の血管造影画像の問題点である、2次元、心拍による動きを画像処理技術で改善します。2方向から対象の血管造影画像を取り込み、画像上の血管の方向と撮影角度から3D形状を計算します。対象血管を1方向(真上)から見た時に真横に見える角度を計算して、真上と真横から見ることでガイドワイヤーの動きを3次元的に確認する事ができます。また、心臓の拍動に合わせて画像を取り込む事で画像上の心臓の動きを少なくして、ガイドワイヤーの動きを確認しやすくします。さらに、わずかに見える血管形状を記録すれば、画像上で常に確認できるので、GWが進む先がわかりやすくなります。

3.可触化技術「レゾナントデバイス」

パートナー企業

 遠隔医療では、医師が患者様に直接触れることができないため、触感を得ることができません。しかし、触感は医療行為において非常に重要な役割を果たしており、診断や治療の判断に大きく影響します。したがって、遠隔医療の課題の一つとして、触感をどのように伝えるかが挙げられます。この課題を解決するために、レゾナントデバイスが注目されています。レゾナントデバイスは、振動を通じて感覚を伝えることができる技術です。これにより、医師は遠隔地にいる患者様の触感をリアルタイムで感じることが可能となります。カテーテル治療においても、詰まっている部分の硬さやカテーテルを動かす時の抵抗を振動として感じ取ることができるため、より正確な診断と治療が期待されます。レゾナントデバイスの導入により、遠隔医療の質が飛躍的に向上する可能性があります。

4.ロボティクス技術「手術支援ロボット」

 センシング技術や可視化技術により、血管内治療を医師の「匠の技」から誰でも安全に簡単に治療を実現するためには、医師の代わりやサポート役となる動きの技術が必要です。それがロボティクス技術です。病変の位置、状態などが把握できれば、高精度な制御技術により、安全かつ効率的に治療デバイスなどを患部まで運ぶことが可能になります。

 未来ゾーンではおよそ100年後の血管内治療を、映像作品としてご覧いただけます。この時代では遠隔治療が一般的となり、近未来で活躍したテクノロジーをベースに更なる医療の進化を遂げていきます。血管内をマイクロロボットが走行し、半自動的に病変患部まで到達しそのまま治療を行うストーリーが描かれています。

物語の背景

 未来の医療は、遠隔治療が一般的に普及していることが考えられます。このストーリーでは「空飛ぶ手術室」と「リモートオペレーションセンター」が接続されて世界中どこでも高度な血管内治療が可能となる未来を描いています。現代では大きな病院でしか行うことのできないような治療も、この遠隔治療によってすべての場所、すべての人に高度な医療を提供することが可能となります。

マップ

 当社展示ブースは、パソナグループパビリオン内「からだゾーン」にあり、「未来の医療」として体験いただけます。このからだゾーンには、「iPS心臓展示」やミネベアミツミ株式会社による「未来の眠り」など、ほかにもさまざまな未来の医療を体感できるような展示ゾーンとなっています。みなさまのご来場を心よりお待ち申し上げております。

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